アコースティックギター製作 その1

アコースティックギターの製作過程を紹介していきます。
お客様はフィンガーピッカーです、優しい音がお望みとのこと。

ほとんど「お任せ」と言うことで、ホンジョラスマホガニーサイド&バック、シトカスプルーストップ、という000-18もどきで行くことにしました。とっておきのホンマホを使いましょう。
 まずはバックのマホをセンターストリップを挟んで剥ぎ接着します。

おおよその外形を切りだし、割れ止めを接着し、ブレイスを整形します。ブレイスがはまる場所は割れ止めを剥がします。

ブレイスを接着します。ゴーバーが有ったら便利なんですが、作ろう作ろうと思いながら5年経ちましたわ。多分一生作らないだろうな・・・・オレってそういう性格。

ブレイスを整形して出来上がりです。
サウンドホールから覗くと見えるところですから、傷が無いようにサンディングしておきましょう。

お次はトップをブックマッチに剥ぎ合わせます。ここは入念にチェックを繰り返します。断面が完全に密着しなければいけません、「ハタガネで締めたらくっつくからOKや」と手を抜くと後々割れてきます。カンナの刃を良く研いで精密に仕上げましょう。

急ぎの修理も片づいたのでトップは置いといて、サイドを曲げよう。曲げ始めたら途中で止めるわけにいかないので、たっぷり時間のとれる今日で一気にいきます。
まずサイドのホンマホを水に浸けて水分を含ませます。

これはベンディングアイロン。前回使ったときのローズウッドのヤニがついて汚れてますので、奇麗にふき取ってから使います。ヤニがついたままだと温度が充分伝わりませんので。

まずはウエスト部分から曲げます。
表裏とトップ側バック側を間違えないように、また、折れてシワが入らないように焦らず慎重に曲げます。
私だけかもしれませんが、マホってローズより曲げにくいような気がしますわ。ローズの方が硬いのにね。

で、えっちらおっちらでこんな感じに曲げていきます。モールド(型枠)にピッタリ沿うように。写真の状態からもう少し細かいところまで詰めていきます。

曲げ終わったらクランプで押さえてモールドにはめて、水分を抜いて落ち着かせます。その後フロントブロックとエンドブロックを接着します。フロントブロックはこの時点ですでに蟻溝加工を施しておきます。(後でやってもええねんけどね)

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